10月31日~11月1日、沖縄県にて第95回 日本呼吸器学会・日本結核・非結核性抗酸菌症学会 九州支部 秋季学術講演会が開催されました。
当院からは南里医師、栗原医師、田代講師、髙橋教授に加え、臨床協力医の早瀬医師、研修医の大庭医師が参加しました。ほかにも同門の先生方を含む多くの関連施設の先生方が参加され、活発な交流が行われました。大変有意義な学会となりました。
研修医の大庭医師は育成賞を受賞しました。
また、同一県内の若手医師による研修病院対抗「L-1グランプリ」には、大庭医師・南里医師に加え、唐津赤十字病院の梶原医師が出場し、20チーム以上の中で第4位と健闘しました。
学会で得られた知見は、今後の診療・教育・研究に活かしてまいります。
★育成賞★
大庭七海:Dupilumab で 改 善 し た Aspergillus udagawaeによる難治性アレルギー性気管支肺真菌症の一例
~当院からの発表演題~
南里水晶:多発血管炎性肉芽腫症を合併した全身性エリテマトーデスの一例
早瀬百々子:気管支拡張症における増悪予測因子の探索
栗原有紀:肺組織の病理検査で診断した特発性多中心性キャッスルマン病の1例
田代宏樹:シンポジウム7喘息診療の現状と課題 ~臨床的寛解を意識した個別化治療~
     Treatable trait を意識したトリプル製剤の立ち位置とは
髙橋浩一郎:モーニングセミナー2喘息・COPDにおけるType 2炎症を標的とした治療戦略
https://www.linkage-okinawa.co.jp/jrsk95/index.html
                                                
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41161802
                                                
2025年10月24日(金)~26日(日)、東京国際フォーラムで開催された日本アレルギー学会学術大会(JSA 2025)が行われました。当科からは、桑原医師、田代講師、髙橋教授の3名が参加されました。会場では多くの先生方と意見交換する機会にも恵まれ、学会で得た内容は、院内カンファレンス等で共有し、診療の質向上に活かしていきます。引き続き、診療科全体で成長していけるよう努めてまいります。
桑原先生:Single-cell RNA sequencing解析で明らかになったTSLPを介した気道過敏性亢進におけるmast cellの役割
田代先生:樹状細胞由来osteopontinはマクロファージを介してオゾンによる気道過敏性・気道炎症に関与する
髙橋先生:アレルギー疾患の病態形成におけるTSLPの役割と治療標的としての重要性
                                                
スウェーデン、カロリンスカ研究所のSven-Erik Dahlén教授が、日本アレルギー学会に合わせて来日されました。Dahlén教授は、喘息を中心としたアレルギー疾患の研究において、欧州の大規模コホートの設立メンバーであり、バイオマーカー等について多くの業績をお持ちです。学会に先立ち、出原賢治教授の計らいで、佐賀大学に訪問いただきました。呼吸器内科でも、Dahlén教授をお招きし研究に関してディスカッションする機会をいただきました。大学院生の桑原雄紀医師がプレゼンし、有意義な意見交換ができました。
                                                
2025年9月28日~10月1日まで、アムステルダムで欧州呼吸器学会(ERS2025)が開催されました。当科からは、髙橋診療教授と田代講師が参加しました。世界中から10,000名以上が参加する大規模な学会です。喘息、COPD、間質性肺疾患、感染症などのセッションに参加しました。LancetやN Engl J Medに公表されたばかりの最新のデータなどについて討議され、非常に実りのある学会でした。ぜひ若い先生方にも国際学会に参加していただき、見識を広げていただきたいと願っております。
当科からは、田代講師が発表しました。
Hiroki Tashiro et al.
Single-cell RNA sequencing with cell-cell communication analyses reveals the impact of osteopontin for ozone-induced airway response.
                                                
田代先生の研究がAmerican Journal of Respiratory Cell and Molecular Biologyに掲載されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41025995
                                                
田代宏樹先生の論文が、 Respiratory Investigation誌に掲載されました。
Remarkable response to dupilumab in refractory allergic bronchopulmonary mycosis with a giant mucus plug due to Aspergillus udagawae
Tashiro H. et al. Respir Investig. 2025; 63: 1037-1041.
PMID: 40829197
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40829197
                                                
8月9日、10日の2日間、松山市において第6回日本喘息学会総会学術大会が開催されました。当科からは、髙橋診療教授と田代講師が参加しました。全国から多くの参加があり、喘息診療の最新の知見が数多く発表され、とても有意義な学会でした。
<当科からの発表>
●教育講演3 田代宏樹 「肥満難治性喘息の臨床と基礎」
●Rising star シンポジウム 田代宏樹 「TSLPはconventional DC type 1 由来のFascinを介してオゾンによる好中球性炎症と気道過敏性に関与する」
●Pro・Con セッション2 髙橋浩一郎 「Type 2-low 喘息は重要、Pro(重要)の立場から」
●モーニングセミナー2 髙橋浩一郎 「Type 2 炎症を伴うCOPDの特性と治療戦略」
                                                
8月3日、モラージュ佐賀で「佐賀肺の日」を開催しました!
呼吸機能を測定していただき、ご自身の“肺年齢”を知ることで「健康への意識が高まった!」との嬉しい声をたくさんいただきました。ご協力くださったモラージュ佐賀さま、そして県内外の皆さま、本当にありがとうございました!
来年も同じ時期に「佐賀肺の日 2026」を開催予定です!
今年ご参加くださった方はもちろん、今回お越しいただけなかった方も、どうぞお気軽にお立ち寄りください。肺活量を測ってみたい方、昔タバコを吸っていてちょっと気になる方など、どんな理由でも大歓迎です!
スタッフ一同、皆さまにお会いできるのを楽しみにしています!
                                                
第3回となる呼吸器内科塾には、学内外から医学部生および初期研修医の皆さんにご参加いただきました。
「呼吸器内科のリアル」を体感していただくため、今年も多彩なプログラムを用意しました。
- 気管支鏡ハンズオン(シミュレーター) ― 内腔観察・TBNA生検トレーニングを、マンツーマン指導のもとで実施。
 
- 喀痰グラム染色― 自身で標本を染色し、得られた所見に関してdiscussion。
 
- 吸入指導・HOT導入体験― 実際の在宅酸素器機の装着体験。吸入薬の指導体験など。
 
終了後のアンケートでは参加者の**100%が「非常に有益だった」**と回答。講師の先生方、協賛企業のご支援、そして参加者の皆様に心より御礼申し上げます。
来年はさらにパワーアップした内容で、皆様のお越しをお待ちしております。呼吸器内科への情熱を胸に、またお会いしましょう!